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車の水害について

車の水害について

今年の8月は全国的に大雨が続き、私が住む地域も連日雨が降っておりました。
せっかく夏なのに夏らしい事が全然できないじゃないか・・という気持ちもありますが、それ以上に住んでいる地域に危険がなくて安堵しました。
とはいえ、水害の危険は常に存在します。今回は、水害に関して気を付けたいことを考えてみたいと思います。

車で冠水した場所には入らない

災害報道などで冠水した道路を走る車を見ることがあると思います。まずは、冠水した道路には侵入してはいけません。
走行中、目の前に冠水している道が見えた場合はできる限り迂回しましょう。

冠水した道路は、深さが分からない、水流の強さが分からない、底に障害物があるかもしれないなど、普段よく知る道であったとしても侵入するのはリスクが非常に高いです。
また、車が水に浸かった場合、ブレーキの効きが悪くなる事もあるため、もし冠水した道路に入ってしまった場合は、車両に不具合が発生していないか必ず確認しましょう。

 

車はどこまで水に浸かっても大丈夫なのか?

車が水に浸かる事は危険と書きましたが、実際の場面では迂回ができず、どうしても目的地までたどり着きたい場合があると思います。
その場合、どこまでの深さなら車で走行ができるのかについて考えてみます。

エンジンはエアークリーナーとマフラーの位置が重要になります。
空気の吸い込み口となるエアークリーナーが水を吸い込むとエンジンが停止しますし故障します。
(ウォーターハンマー現象)
コンロッドが曲がるため二度とエンジンが掛からなくなります。

マフラーも同じく水が浸入した場合はエンジンストップとなります。
ただし、エアークリーナーとは違い排気ガスを勢いよく出し続けていれば水の侵入は防ぐことができます。

オフロード車でエントツのようなものを付けている車両がありますね。
あれはエアークリーナーの吸い込み位置を高くするために取り付けられています。

電装系に関しては重要なパーツは室内に設置されているので内装が水に浸からなければ基本的には大丈夫です。
車は水に弱いという人もいますが、水没を除き基本的には雨や雪という悪天候でも走行できるように設計されています。

 

もし車内に水が浸入してきて、脱出時にドアが開かなくなってしまった場合

水深20cmの高さでドアにかかる水圧は16kg程度、水深60cmになると144kgほどの水圧がドアにかかると言われています。
豪雨の場合は予想を超えるスピードで冠水が進むため、車内に水が浸入してきて、脱出しようと思った時にはドアが開かないという事態が発生する可能性もあります。

その場合は急いで窓ガラスを割って社外に脱出しましょう。
ホームセンターなどでも窓ガラスを割る工具(脱出用ハンマー)が販売されています。
緊急時、車内に使えそうな物が何も無い場合、以下の方法でも窓ガラスを割ることが可能な場合もあります。

「窓ガラスの隙間にヘッドレストの棒を一本差し込み力を加える」
ヘッドレストはどの車にも必ずありますし、女性の力でも窓ガラスを割ることができます。

「小銭をビニール袋に入れてぶつける」などもよく紹介されていますね。
ですが、どちらも落ち着いて冷静に行動を起こす必要があります。

緊急時は気も動転していますし、冷静に対処するのが難しい場合も多いです。
緊急時に備えて、脱出用ハンマーを車内に携帯することをオススメします。

 

もし車が水没した場合、水が引いた後はすぐに使えるのか?

もし車が水没してしまった場合、水が引いたとしてもその車両の利用はやめてください。
エアークリーナーに水が残っている可能性がありエンジンが故障するおそれがあります。

また、海水による浸水・冠水の場合は海水が電気を通す性質を持っているため電気系統がショートします。
たとえキースイッチを切っていてもバッテリーは接続された状態のため、常に電流が流れる状態にあるので自然発火する場合もあります。

どうしても車を移動する必要がある場合は、トランスミッションをN(ニュートラル)にし、手で押して車両を移動させてください。

 

もし車が水没した場合は、必ず点検、整備をして状態をご確認ください

もし水没した車を再度使用したい場合は、必ずプロの点検、整備を受けて利用可能な状態かを確認してください。
海水に水没した車は錆びやすくなり、泥水に冠水した場合はシートなどがその水を吸い臭いがとれないなど、今後使用するには様々な問題が発生します。

台風・洪水・高潮による損害には車両保険が使える場合もあります。(地震、噴火、それら以外の津波はNG)
万が一、お車が水没した場合、お困りのことは何でもご相談いただければと思います。

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